会社というのは、社(やしろ) 会社という字は
会う社
と書くでしょ
参考までに 社 という字の意味は
- 土地の神。つちの神。くにのかみ。またそのまつり。
「社稷(しゃしょく)・社祠(しゃし)」 - 国の神をまつる御殿。おみや。やしろ。ほこら。
「神社・社殿・社頭・大社・村社・郷社・寺社・招魂社」
だそうです。
今回の会社の光と影は、
飼い慣らされた羊たちの沈黙 末期的 牧場経営(会社)から逃げよう
と題して ある企業(架空)の話です。
最後まで読んでいただけたら幸いです
チーム一丸となってプロジェクトXなんてつくりもの
会社という組織では、プロジェクトまたは、部署毎にチームを組んで仕事をしています。
自分は、長年 コンピュータ業界でプロジェクトチームを率いてきたり、部署の責任者としてチームを管理してきました。
人が2人以上あつまるわけですから
チーム一丸となってプロジェクトX
なんて テレビの作りものによくある ドキュメンタリーものではありません
現実は、そんな夢物語ばかりでないのです。
数人しかいないのに 派閥だったり、人の足を引っ張ったり、さぼったり、急に抜けたり
なんてことは、日常茶飯事です。
特に IT(コンピュータ)エンジニアなんて 変人が多く、社会常識なんて通じない人も多い傾向があり
遅刻、急に姿を消す、借りたものを返さない、仕事をしない(ふりをする)
なんて ごく当たり前
最近の若いエンジニアに人は、まじめなので信じられないと思いますが、ITバブル(1990年代前期から2000年代初期)のコンピュータエンジニアなんて まともなサラリーマンなんて少なかったと思います。
しかし、会社の生活態度はともかく
変な奴らほど 腕がいい
と言う傾向もあって 真面目なサラリーマン的なエンジニアは、まじめゆえに鬱になってしまう人も多かったわけです。
そんな 野武士的な連中を率いてプロジェクトを行うわけですから、自分も野武士的なリーダーでないと 彼らは納得しません。
つまり、エンジニアとして彼らの上でないと 誰もついてこないのです。
ですから
チーム一丸となって「プロジェクトX」なんてありえません
彼らは、どんなに困難なプロジェクトも達成するようなエンジニアとしてのプライドがありました。
こんな世界に長年いた自分は、転職を機にIT系ではない会社でシステム部門として働くことになりました。
ここからの話は、実在しているけど実在しない童話のような話としてお読み下さい。
飼い慣らされた羊たち
ネットサービスを主業としている会社で仕事をはじめて おどろいたことがあります。
なんと言っても 社員がまともな社会人だったこと 遅刻もないし(あったらペナルティ)きちんとしたスーツで仕事しています。
一番驚いたことは、「仕事は、顧客向けではなく 経営者のご機嫌伺い」だったことでした。
この会社は、過去の遺産ともいうべきサービスでかなりの売り上げをあげているので
「新しいことをしなくてもやっていける」
というわけで、毎日 同じことを繰り返し、経営者の出る会議は、4時間もやっていて その資料作りのために 数人で一日中会議資料をつくる なんてことが日常茶飯事でした。
つまり、経営者に気に入られることが最優先で 新しい企画は次々と却下されるという状況でした。
もし、新しい企画の稟議が降りるとしたら、「経営者にお気に入りの人が作成したもの」で その企画で大失敗してもお咎めなしでした。
経営者にお気に入り以外の人の企画の場合 失敗=退職に追いやられる なんて噂も聞きました。
(事実かどうかは、ここでは言いません)
ワンマン企業と言えばそれまでですが、こういう会社は
飼い慣らされた羊たち であふれています。
しかし本当の問題は、飼い慣らされた羊たちを管理する羊飼いなのです。
ここからの記事を呼ぶ場合のご注意
ここからは、以下の言葉に切り替えて読んでください。
領主 ⇒ 経営者
社員 ⇒ 飼い慣らされた羊たち
リーダー ⇒ 領主に絶対服従な羊飼い
面倒な人 ⇒ 領主に絶対服従な羊飼いの子飼い
牧場 ⇒ 会社
よろしくお願いします。
領主に絶対服従な羊飼い
飼い慣らされた羊たち(社員)管理するのが、領主に絶対服従な羊飼い(リーダー)です。
領主(経営者)に絶対服従な羊飼いは、領主の言うことが絶対で反対意見を述べることはありません。
むしろ領主に気に入られようと必死に工作活動を展開します。
領主に絶対服従な羊飼いは、羊たちに対して 事細かな仕付け(ルール)を徹底させます。
会議の報告書は、この文字の大きさ、この色で指定され、フォーマットまでもきっちり決まっています。
実際の社内会議は、というと、経営者のご機嫌取りで終始進みます。
経営者は、社員が一日かけて作った(先週と代わり映えしない資料)をさらっと見ただけであとは、話を聞いて 売り上げだけに注目
出席者(領主に絶対服従な羊飼い)は、ご機嫌取りばかりで はっきり言って中身のない会議が、3時間以上行われています、
こうして領主に絶対服従な羊飼い達は、飼い慣らされた羊に対して 徹底した調教を行うのです。
例えば
- 女性の靴は、何センチ以上のヒールNG
- スカートの丈
- 髪型 髪色
- 露出の多い服装はNG
これって 学生じゃないんだからね
女性に対しての規制が多いのは、領主(女性)の意向なのか?
もちろん 領主様に対して 誕生日などは、羊たちが一丸となってお祝いします。
また、領主様はときどき、領主に絶対服従な羊飼い達を連れて豪華な夕食を食べに行きます。
幸い、牧場(会社)がバカ儲かっているのに
飼い慣らされた羊たちには、最低限の餌しか与えません。
しかも、もったいつけて配ります。
とにかく、何か新しいことを行うためには、領主様のご機嫌伺いよろしくしないと 何も先に進みません。
こうなると 飼い慣らされた羊たち と 領主に絶対服従な羊飼い が、飼い慣らされた羊たちを支配する体制となり、飼い慣らされた羊たちは、必要以上のことをしません。
一方、領主に絶対服従な羊飼いは、領主という後ろ盾を自分の権力と勘違いを連発して飼い慣らされた羊たちを追い詰めます。
その内容は、めちゃ細かい
資料の文字の大きさにはじまり、Termsの書き方、ゴミの出し方、出勤時、退社時のあいさつなど
この調教(ルール)を破ると 群れから追い出されます(退職勧告)
領主に絶対服従な羊飼いの子飼い
領主に絶対服従な羊飼いには、子飼いもいます。
羊飼いになれない(リーダーになれない)古参の羊が、若い羊に事細かく指導します。
これは、端で見ていると滑稽で
「私は、この羊たちを調教しているのよ・・・」
と自分では、なにもできないくせに 領主様からの覚えめでたいこと背景に羊たちを調教しています。
領主に絶対服従な羊飼いの子飼い は、どこの部署からも嫌われています。
古参の羊は、何度も何度も配置換えで部署が変わっていますが、絶対に羊飼いにはなれそうもありません。
理由ですか? 羊たちに絶対的に嫌われているからです。
こまったことに 領主に絶対服従な羊飼いの子飼い は、自分が羊たちに嫌われていることをよく知らないようで 今日も今日とて 羊たちに細々と調教を行っています。
末期的 牧場経営(会社)
このような領主がワンマンな牧場は、儲かっているうちは、よいのですが、その手法があまりにも古典的で時代の流れにおいて逝かれています。
事実、法改正などにより 数年後には窮地に追い込まれ 牧場縮小、牧場売却の可能性もあります。
と言って、領主の考え方が、過去の成功体験に固執するあまり、新しい牧場開拓(事業)の展開ができません。
理由ですか? 答えは簡単です。
「新しい手法が理解できない」ためです。
さらに悪いことに、度重なる隣人との戦争(訴訟)のため 隣人達から敬遠されつつあります。
こうなると 牧場危機が発生したときに誰も助けてくれません。
普段から隣人との信頼関係は重要視すべきですね。
このような牧場ですから、飼い慣らされた羊たち も自我に目覚めたり、他の牧場の様子を知ると 群れから離れていきます。
群れから離れる羊たちは、多くなる一方で ある年には10匹以上 離れることもありました。
しかし、この牧場のことをよく知らない「哀れな羊たち候補」は、この牧場にやってくるのです。
一度 飼い慣らされてしまった羊たちは、この牧場で死ぬか? それとも 他の牧場に向かって勇気ある行動をとるか?
そして 牧場危機は、本当にやってくるのか?
物語は、まだまだ 続きそうです。
後書き
このお話は、実在しない世界のファンタジー として読んでください。
しかし、このような会社って結構多いのではないでしょうか?
自分が、飼い慣らされてしまった羊になっているか よく考えて見てください。
正直言って こういう企業では、スキルアップは不可能です。
今すぐに 群れから 離れることをオススメします。
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